S&P500は史上最高値目前、ナスダック100は最高値を更新 CPI・小売売上高が短期的調整の鍵に | 岡元兵八郎の米国株マスターへの道 | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア

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米国株市場は不確定要因のなか力強く上昇

先週(8月4日週)の米国株市場は、トランプ米大統領による関税発言やFRB(米連邦準備制度理事会)人事の変更といった不確定要因が相次ぐ中でも、力強い上昇を見せました。S&P500は週間で2.43%高となり、6,389.45で取引を終了。史上最高値6,389.77(終値ベース)までわずか0.32ポイントに迫りました。ナスダック100も3.73%上昇し、先週金曜日(8月8日)の終値ベースで史上最高値を更新しています。

週明け月曜日(8月11日)の市場は、翌日に予定される消費者物価指数(CPI)の発表を前にやや調整。S&P500は0.25%安で引け、ナスダック100も日中に最高値を更新した後、0.36%安で取引を終えました。

市場を牽引するマグニフィセント7銘柄、アップル[AAPL]が急伸

ブルームバーグ・マグニフィセント7指数は、大型テック株への集中買いが牽引役となり、先週5.42%上昇しました。

アップル[AAPL]のティム・クックCEOはホワイトハウスで、米国内での製造能力強化に向けた追加投資の計画を発表しました。計画には、既存の投資計画に加えて追加で1,000億ドルを投じ、総額6,000億ドル規模の米国内投資を今後4年間で実施すると表明。これには、テキサス州でのAIサーバー工場、ケンタッキー州での世界最大規模のスマートフォン向けガラス生産ライン、カリフォルニア州でのレアアースリサイクル施設などが含まれます。

また、半導体サプライチェーンを米国内で完結させる計画も示し、国内製造回帰の象徴的な動きとなりました。この発表を受けて、マグニフィセント7銘柄の中でもこれまで不調だったアップルの株価は発表後に急伸、週を通じて13.3%高となりました。

トランプ・プーチンのアラスカ会談が市場心理を左右

一方、トランプ米大統領は米国に輸入される半導体に最大100%の関税を課す可能性を表明し、市場に一時的な警戒感を与えました。ただ、国内生産を表明しているテック企業は関税措置から除外するとも表明したことを受け、エヌビディア[NVDA]など新たな貿易問題を懸念していた企業にとっては大きな勝利となりました。エヌビディアの株価は金曜日に史上最高値を更新しています。

地政学的観点からは、トランプ米大統領が米国時間8月15日にアラスカでロシアのプーチン大統領と会談すると発表。ウクライナ情勢の停戦交渉に関与する意向を示したことが、地政学的リスクの低下観測を強め、市場の上昇にも寄与しています。

今週(8月11日週)の注目は8月12日のインフレデータ

今週(8月11日週)は、火曜日(8月12日)の消費者物価指数(CPI)と金曜日(8月15日)の小売売上高の発表が最大の注目イベントです。コアCPIは前年比+3.0%程度、総合CPIもやや加速を予想。小売売上高は前月比+0.6%増が見込まれており、今週3.83%上昇したS&P500小売セクターの楽観ムードが裏付けられるかが焦点となります。逆に予想を下回れば、消費への懸念が台頭する可能性があります。

企業決算ではアプライド・マテリアルズ[AMAT]などが予定され、AI向け半導体装置需要や中国消費回復の動向が注目されます。関税問題は引き続きリスク要因であり、米中・米印間の通商交渉や政策発言が短期的なボラティリティを高める可能性があります。

トランプ米大統領とプーチン露大統領の会合の行方次第では、エネルギーや防衛関連銘柄が即時的に反応するでしょう。米国株式市場全体にはリスクオン環境をもたらす展開が想定されます。

また、現在進行中の大型テック主導の上昇は、過去にも繰り返されてきた相場サイクルであり、現時点では上昇トレンドが継続する公算が大きいとみられます。ただし、CPIや小売売上高の結果によっては、一時的な調整局面が訪れる可能性も否定できません。

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